Bonne année〜!
南仏在住のJAGAKOです。
昨年末後半から年明けまで、たくさんのお肉尽くしで、フランス料理を堪能した後は、毎年、無性〜に日本食、それも「魚」が恋しくなります。
元々、漁港に近い田舎者出身なので、安くて美味い魚介類を幼い頃からたくさん食べて育ってきました。
そんな私が、海外に住んでいると、どうしても魚よりも肉食率が高くなり、意識して魚介類を食べないとストレスが溜まっていきます。
そんな、お魚大好きな私が、試行錯誤をしながら、辿り着いた、お魚をいつでも、食べたい時に美味しく食べられる究極の方法をご紹介します!
ポイントは、
お魚の下処理と塩漬け時間、そして保存方法!
でも、正解は、決してありません!
人それぞれなのでご参考にしてください!!
お魚を美味しく食べるための3ステップ(+番外編)とは?
●【初心者さん】切り身で販売されている新鮮なお魚を選ぶべし
●【中・上級者さん】新鮮なお魚を自分で捌いてみるべし
●決め手は塩と酒(出来れば日本酒)の絶妙な分量バランスを極めるべし
●お魚を焼くのに失敗しないコツは、焼き時間と温度、そして「網」を使うべし
●いつでも美味しいお魚を食べたいなら「真空パック機」を使って冷蔵・冷凍保存で実現!!
それでは、もっと詳しくご紹介します!!
【ステップ1】新鮮なお魚を手に入れるべし!
当たり前ですが、新鮮なお魚を手に入れるのは必須ですが、フランスに住んで驚いたのが、買ったばかりでも新鮮じゃない場合がある。っという事実。
実は、フランスでは、売れ残ったお魚を平気で次の日、再び店頭に並べています。(広告の目玉でもないのに急にセール品になっている時は要注意!)
それも、傷みやすい青魚でさえ!
日本のスーパーの様に、切り身になったパック売りは、閉店間際に割引される場合もありますが、見るからに傷んでいるため、怖くて買えません。
特に、日本人が大好きなマグロも販売されていますが、新鮮な赤身ではなく、ドス黒い色をしていて、生臭くて、生では食せずステーキか茹でてシーチキンにしかできません。
まだ、日持ちする魚なら分かりますが、血抜きもせず、売れ残りは、再度氷が敷き詰めてある入れ物に戻され、買ったばかりなのに、目が死んでいる!
そして、売れ残り&もうこれ以上は店頭に並べられない商品は、冷凍食品、揚げ物など、加工食品へ回されます。(決して、全てではないですが!)
余談ですが、日本食レストランでも魚介類の新鮮さが本当に皆無。
「生魚」といたら、傷みやすく生臭いため、日本のお寿司屋さんのレベルとは懸け離れた寿司店が多く、もっぱら、扱いやすいサーモンがフランスではお寿司のネタとして一番主流です。
それも、その生臭いお寿司(特に巻き寿司、鉄火巻き、海鮮丼など)が人気なのだから、私的には信じられません。
だから、最終的に自分で魚の捌き方をマスターした方が断然美味しいお魚を食べられる。っと、いう結論に至ってしまいました。
まず初めに新鮮なお魚を手に入れる事が必須です!
【豆知識】
〜日本とフランスのスーパーの法律の違い〜
日本の様に新鮮な商品を新鮮なまま売り切ってしまうため、夕方から閉店まで、「おつとめ品」や「●●%」割引のシールをよく見かけますが、フランスでは、まとめ買い割引が普通で、その日のうちに商品を売り切ってしまう事が極端に少ないです。
(例:商品を2個買ったらもう1個は無料、または2個目は●●割引など)
それは、スーパーマーケットの食品廃棄を禁止する法律がフランスにはあるため、一般の消費者に安く提供するのではなく、売れ残り、賞味期限間近の食品は、慈善団体やフードバンクに提供しなければいけない背景があり、鮮度が命の魚介類でもその日のうちに売り切る事がなく、次の日に持ち越すので、生臭い魚介類に注意しなければいけません。
【ステップ2】塩水に酒を加えた「漬け塩」で臭みを無くし、味を付け、コクを出すべし!
我が家では、子供がいる関係で、切り身や捌いたお魚の骨は極力抜いてしまいます。
フランスでは、いっぱい骨が付いた魚を上手にナイフとフォークを使って取り除きながら食べる訓練を子供のうちからするので、魚の丸焼きが食卓に上る事も珍しくありません。
でも、これが逆に子供の魚嫌いを増やしていると思っています。
っと、いう事で我が家では、食べやすい様に骨も鱗も取り、全て食べられる状態に捌いてしまいます。
おかげで息子は大のお魚好き。5〜600gの鯛を一人でペロッと食べてしまいます。
そんな子供でもお魚好きになる下処理方法は、水200ccに対して、小さじ2+お酒大さじ1をよく混ぜ、(魚の数と厚みにもよりますが)半日(4時間)以上漬け込む事です。
そして、我が家はさらに今住んでいる、海からの風と、山からの風が吹く立地を生かして、一夜干しをしてさらに味をぎゅっと閉じ込め、保存しやすい状態に仕込みます。
【基本の下処理&下準備】
●骨もウロコもすべて取り除き、子供でも美味しく食べられる様に下処理をする。(切り身の場合も)
●お魚1〜2匹分(切り身4枚分程):水200ccに対して、小さじ2(約12g)+お酒大さじ1の割合で最低約3時間(半日〜1日漬けると大きな切り身でも味がしっかり染みる)
●短時間で味を付けたい場合は、水200ccに対して、小さじ4(約24g)+お酒大さじ1の割合で、30分漬け込む
※一般的にお魚屋さんなどで使用される塩の割合は、水1000ccに対して、10%(例:水500cc+塩50g)ですが、お家で少量のお魚を干物にする場合は、塩加減を減らし、じっくり、長時間漬け込む方が、減塩になります
【ステップ3】魚を美味しく、ふっくら焼くコツは、網!
よく、お友達に、
「オーブンでお魚を焼くと臭くなるから嫌だ!」
「魚なんか焼いたらオーブン内が臭くなってケーキが焼けなくなるから魚はフライパン焼き!」っと、言うのを聞いて、
どうしてだろう?
っと、不思議に思っていました。
確かに、ず〜っと、オーブン内を掃除せずに、ケーキやお肉を焼き続けたら臭くなりますが、ある方法を使えば、魚の脂は飛び散らず、臭くてオーブンが使えない!っとはなりません。
それは、オーブン用の耐熱皿やバットに水を張り、網を敷き、高さを出して、空気の通り道と、魚から溢れ出る汁を下に落とす役目を持ちます。
私は、いつもこの方法ですが、実はフランスでは、オーブン用の鉄板にクッキングシートやアルミホイルを敷き、魚を並べるので、べちょ〜っとした焼き上がりになるんですよね。
これが、オーブン内の臭いの素でもあるので、オーブンでケーキやパン類を焼くのがメインで、お魚はフライパン・・・。
そんな話をよく聞きますが、ぜひ、海外に住んでいると定番中の定番の調理器具の代表、電気オーブンでチャレンジしてみて欲しいです。
【ステップ4/番外編】あったら便利な「真空パック機」
これは、全くの余談ですが、2020年の3月からフランスは新型コロナウイルスの影響で、ロックダウンになり、買い物へ行くのも困難、長蛇の列を並んだのに、良い食材は手に入らない。
そんな完全に都市封鎖のロックダウンが(マルセイユは)2度もあり、1年半レストランが閉まり、食の大切さを身に染みて思い知りました。
そんな時、普段作らない様な料理に挑戦したり、いかに外出せず、買い物せず、上手くやりくりしていけるのかを追求した結果が、長期保存・作り置きでした。
主婦として、毎日栄養バランスを考え、子供の好き嫌いに応じた献立を考えるのが一番面倒臭いです。
食材を無駄にせず、いろいろな種類の料理を作れる様に、長期保存できる「真空パック機(真空包装)」はかなり重宝しました。
そして、今でも大量に作り、ストックしておける上に、冷蔵庫や冷凍庫内が臭くならない、食中毒の心配も軽減できる、何よりも、好きな時にいつでも美味しいお魚が食べられます。
塩焼きをはじめ、味噌焼き、西京焼き、蒲焼、みりん干しなど、あらかじめ味を付けて仕込んで冷凍しておくので、いつでも出来立てが食べられます!
初めの仕込みは大変ですが、大量に作り置きをしておけば、1ヶ月は楽々美味しいお魚がいつでも食卓に並びます。
あとがき
日本に住んでいたら当たり前の様に料理用のコンロには魚焼き機が備え付けられていますが、海外ではもっぱら、何もかも電気オーブンで調理してしまいます。
逆に、電気オーブンがあるから電子レンジはいらない。っと、持っていない家庭も多いです。(我が家も昔、無かったです)
電気オーブンさえあれば、電子レンジ無しでも何とかなります。(日本だと真逆!)
例えば、日本の本屋さんに行けば、時短=電子レンジ調理ですが、
フランスだと、もっぱら、時短鍋と言ったら「Autocuiseur(オートキュイザー/圧力鍋)」や、
圧力鍋と炊飯器が一緒になった「Cuiseur à Riz(お米以外も調理できる多機能炊飯器)」が、人気の時短調理器具の代表で、書店に並ぶレシピ本に、電子レンジ調理をメインに扱った書籍がほとんどありません。
お国変われば、食材も変わる!
そして、その地産地消を生かした料理は違います。
ただ、食の都フランスにおいて、いろいろな国民食を作れる食材の宝庫なのは、最大の魅力です。
それを上手く活かして、栄養バランスの摂れた、日本食を海外で作れたら良いですね。
《海外でお魚を美味しく食べるコツ》
●基本中の基本!新鮮なお魚を手に入れる
●塩水と酒に漬けて臭みを無くし、味を付ける
●魚を美味しく、ふっくら焼くコツは、水を張った入れ物(お皿)と網を使い、余分な脂を取り除く
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