フランス、ヨーロッパを中心に現地の食材・調味料で作る日本食や地中海食料理ブログ!

【注意】日本と違うフランスの計量カップと計量スプーン!!〜調味料の分量が味の決め手〜

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南仏(なんふつ)在住のJAGAKOです!

インターネットの発達で、書籍のレシピ本を買わなくても簡単にネット上で好きなレシピを探す事ができる様になりました。

海外に住んでいても材料さえあれば、日本のレシピサイトで簡単にいろいろな料理に挑戦する事ができます。

でも、いくつか注意点があります。

それが、海外の計量カップや計量スプーンを利用する場合は注意が必要です。

例えば、日本の計量カップの基本でもある1カップ=200mlは、フランスでは「1tasse=250mlになります。

そこで、今回はフランスの計量カップ・スプーンの基礎知識をご紹介します。

目次

フランスの計量カップ・スプーンの表記とは?〜省略だらけの分量表記を攻略〜

まずは、上記でも触れましたが、フランスの1カップ(1tasse)は250mlです。

よく料理本に表記されている計量の仕方に、液体はcupではなく、cl(centilitre/サンティリットル :1cl=0.01)単位で表されます。

※例:10cl=100ml/cc

そして、私が初めにフランスの料理本でぶち当たった表記が「1 c.à s.」や「1 c.à c.」と、いう簡略化されているレシピに戸惑いました。

料理本によっては、省略されず、

「1 c.à s.」=1 cuillère à soupe(スープ・スプーン1杯)、

「1 c.à c.」=1 cuillère à café de sel (= à thé)(カフェ/紅茶/塩・スプーン1杯)、

それから、1cuillère à table(テーブル・スプーン1杯)、1 tasse à café(カフェ・カップ1つ)という表記も多く出てきます。

日本の計量スプーンと照らし合わせると、

大さじ1(15ml)=1 cuillère à soupe
小さじ1(5ml)=1 cuillère à café
※フランスには、cuillère à dessert(デザート・スプーン)中さじ(10ml)もあります。

JAGAKO

ティー・スプーンにしてもカフェ・スプーンにしても、メーカーによって若干違いますけど!

っと、いうツッコミを入れながら大体の目安で料理を作るフレンチの基本。

そして、一番頭がパニックになった計量表記が、

1 verre à moutarde(マスタード・グラス1個)
1 verre à liqueur(リキュール・グラス1個)
1 grand verre(大型グラス1個)
そして、1 gallon(1ガロン)=3,785 l・・・

もはや魔法の言葉を解読するがの如く・・・パニック!!(苦笑)

JAGAKO

えぇ!?何やねんこれ?
グラスって言ってもいろいろサイズが・・・
どのサイズが基本の大きさ???

そして、たまに見かける「oz(オンス)」 という表記!

ちなみに、1 oz = 35 mlになります。

この分量を間違えると全然味が決まりません。

特にパンやお菓子など正確な分量を求められる料理だと、少しでも間違えてしまうと絶対に失敗します。

もし初心者&なかなか計量に慣れない場合は、

よく出てくる基本の大さじ1(15ml)=1 cuillère à soupe、小さじ1(5ml)=1 cuillère à caféをベースに「ml」で覚えていくと、持っている日本の計量カップやスプーンでも対応できるかもしれないですね。

もしくは、手っ取り早く海外で販売されている計量カップやスプーンを購入し、海外のレシピはその計量カップ等で計算し、日本のレシピは日本の計量カップ等で対応する。

そして、慣れてきたら目分量・・・。

味が決まらない!何度作っても同じ味にならない!!〜料理初心者がついついやってしまう事〜

よくありがちな料理初心者が陥ってしまうパターンが、

ちゃんと分量を計らない、

または味見をしない!

常に目分量!!

そして何よりも、調味料を合わせるタイミング(レシピの手順)が違うだけで場合によって味が変わってくる!っと、常々思っています。

実際に、いろいろな方からレシピを聞かれ、教えるのですが、

「教えてもらったレシピ通りのはずなんだけど、何かが違うんだよね・・・?」っと、不思議に思われる事があります。

JAGAKO

その場合は、調味料の種類が違うからかなぁ〜?
料理手順が違うのかなぁ〜?

っと毎回模索してしまいます。

例えば、私の場合、塩一つにおいても、塩の種類で味が変わるので、その都度味見をしています。

日本の塩よりも海外の塩は精製されていない塩も多く、岩塩のお塩だと量によっては塩辛い場合があります。

それから、フランスでよく販売されているキッコーマンの醤油は、日本の醤油よりも塩辛かったりします。(予測では近年、日本の商品が塩分控えめの醤油が多いからかな・・・)

その場合は、1:2(水:醤油)の割合で醤油自体を薄めてしまう場合もあります。

ちなみに、絶対に間違ってはいけない「醤油」があります。

フランスには、とても甘い「sauce soja sucrée(ソース・ソージャ・シュクレ)」という「砂糖醤油」があります。(フランス人は白飯にドバドバかけます。汗)

これを、普通の「醤油」と同じ様に使い、日本食を作るフランス人に驚いた事があります。

JAGAKO

そりゃ、何を作っても甘いわぁ・・・

日本人だと間違う事はないと思いますが、地域によっては基本の調味料の味は様々です。

その調味料によって味が変わっていきます。

例えば、九州・鹿児島の醤油は甘いので、レシピ通りに作ると煮物も照り焼き、すき焼きなど、通常よりも甘い・・・。

だから、好みは人それぞれですが、味がブレる人は、しっかり計る!

出来れば、レシピの手順もしっかりと確認しておく!!

それが一番の料理上手のコツです!!

ちなみに、日本人に馴染みのある1カップ200mlの計量カップは(フランスでも)普通に販売されています。

《自分が使いやすい計量カップ&スプーンを選ぶのが望ましい!》

《大容量の1000mlが一つあると使いやすい》

そして、便利なのが小麦粉や砂糖など粉物が「g(グラム)」で計れる計量カップ。

わざわざ計りを取り出さなくて良いのでフランス人の義理母もよくこの手の計量カップで小麦粉を計っていました。

ただ、お菓子作りにはちゃんとした計り(クッキングスケール)で正確に計る方が失敗しないです!

●大さじ1(15ml)・・・1cuillère à soupe
●中さじ1(10ml)・・・1cuillère à dessert
●小さじ1(5ml) ・・・1cuillère à café

海外で日本のレシピを利用する場合の注意点!

フランス料理を食したり、作ったりしているうちに、気づくのですが、フランス料理の基本は素材の味を大切にするので、味付けはとてもシンプルな事が多いです。

塩、胡椒、ハーブやバターを多用し、日本食でよく利用する砂糖はあまり料理では使いません。

もし使うなら、砂糖よりも蜂蜜などを使う場合が多い事に気がついた時、日本食と違ってフランス料理は、デザートに砂糖を大量に使うため、どのデザートを恐ろしく甘いのだと納得しました。(私の感覚。とても子どもにはあまり与えたくない程の甘さがフランスでは当たり前)

昔は3食ミスドのドーナツでも平気だった私も、二十歳を過ぎ、お酒を飲むようになってからは、不思議と甘いものを欲さなくなりました。

だから、フランス料理(コース)の最後の締めでもあるデザートが甘すぎて、いつも濃〜い苦めのエスプレッソが欲しくなります。(残念ながらフランスは締めのデザートと一緒に食すのは、シャンパンが当たり前)

そんな、フランスでよく使われている砂糖が「グラニュー糖」です。

世界的に、砂糖=グラニュー糖が主流ですが、ずっと日本に住んていた私には、砂糖=上白糖だったので、日本のレシピで砂糖を使った料理を海外で作るとなぜか甘過ぎて美味しくなくなってしまい苦労しました。

JAGAKO

特に煮物や長時間煮込む角煮などでグラニュー糖を利用する場合は要注意です!

だから、もし日本のレシピでグラニュー糖を利用する場合は、日本の砂糖(上白糖)を前提に考え、海外で利用するグラニュー糖の量を調節する必要があります。

逆に、フランスのレシピを日本で挑戦する場合、それも上白糖を使って料理をする場合は、少し多めにした方が味がまとまります。

グラニュー糖の特長と注意点
上白糖よりサラサラしていて、非常に溶けやすく、味にクセがないため、ケーキやコーヒー・紅茶の甘味料として使用されますが、肉じゃがなど煮込み料理に使うと、味がかなり濃くなり、甘ったるくなってしまう場合もあるので分量の調節が必要

上白糖とグラニュー糖の違い
●上白糖・・・グラニュー糖に比べ、甘みが強くコクがあるので、日本食の定番の煮物などで味付けを染み込ませるために重宝する。でも、海外では一般的ではない。
●グラニュー糖・・・ショ糖を主成分とし、水分と転化糖(ブドウ糖と果糖の混合物)をそれぞれ1%程度含んだ結晶状の白い甘味料。

フランス語の計量カップ・スプーンの一覧

最後に、フランスで料理をする時に役立つ計量表記の一覧をご紹介します!

《換算表》

表記名単位成分と単位量
1 cuillère à café ou à thé
(カフェまたは、ティー・スプーン1杯)
0,5 cl
(小さじ1=5ml/cc)
ココア、片栗粉:3g
小麦粉: 4 g
塩、砂糖、コーヒー:5g
1 cuillère à dessert
(デザート・スプーン1杯)
1 cl
(中さじ=10ml/cc)
1 cuillère à soupe
(スープ・スプーン1杯)
1,5 cl
(大さじ1=15ml/cc)
砂糖、バター:15g
小麦粉、生クリーム:12g
1 verre à liqueur
(リキュール・グラス1杯)
3 cl
(30ml/cc)
1 tasse à café
(カフェ・カップ1つ)
10 cl
(100ml/cc)
1 verre à moutarde
(マスタード・グラス1杯)
15 cl
(150ml/cc)
小麦粉:100g
米:125g
砂糖:140g
1 grand verre
(大きなグラス1杯)
25 cl
(250ml/cc)
小麦粉:150g
米:200g
砂糖:220g
1 bol
(1ボール)
35 cl
(350ml/cc)
小麦粉:220g
米:300g
1 oz 35 ml

ちなみに、当サイトでは、日本表記の定番、大さじ1(15ml/cc)っという、日本人向けの分量でご紹介していきます。

フランスの計量スプーンを利用される場合は、「ml」を参考に調節してください。

まとめ・あとがき

お国変われば料理が違い、使う素材が違い、その味付けに使う基本の調味料も違う。

そして、その料理を作るために必要な調味料を計量するカップやスプーンも違う。

面白いのは、フランス人はデザートを食べる時にスプーンを使う事。(※デザートの形状によって変動あり)

そこから導き出される習慣や認識から、利用する道具の名前へも反映されている。っと、いう事。

渡仏当初、ケーキを食べるための小さいサイズのフォークを探したのですが、なかなか販売されていない&フランス人はフォークをよりもスプーンをデザートで使う事が多い事にカルチャーショックでした。

ケーキを食べる=ブスッと刺すにはフォークだと勝手に思っていましたが、違うのだと・・・

JAGAKO

それでは、フランス人は何に小さいサイズのフォークを使うのか?

それは、大抵・・・アペロ用のおつまみや前菜のエスカルゴ、生カキなどに使う場合が多いみたいです。

ただ、住んでいる地域でも違いが出てくるので、一概には言えませんが・・・。

ご参考までに。

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