フランス、ヨーロッパを中心に現地の食材・調味料で作る日本食や地中海食料理ブログ!

【レシピ・地中海名物】甘酸っぱさが美味!「サーモンのエスカベッシュ」

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南フランスのお惣菜屋さんに足を運ぶと、いろいろな種類のマリネ系のお惣菜がズラリと並んでいます。

その中でも、特に夏の時期によく食べられる、さっぱりして酸味が効いた「escabèche(エスカベーシュ)」っという、鰯や鯖を油で揚げたり、ムール貝など魚介類を酢漬けにした料理があります。

基本的には、すぐに傷んでしまう青魚を美味しく日持ちする(冷蔵庫で2日以上保存可能)料理として、強めのお酢で漬け込む事が主流ですが、ちょっと贅沢に、今回は日本人向けに酸っぱさを抑えた「Escabèche de saumon(サーモンのエスカベッシュ)」をご紹介します。

《酢漬け料理は、オリーブやトマトなど野菜中心に使ったお惣菜も多い!》
JAGAKO

ちょっと甘めな醤油ベースの南蛮漬けに慣れている日本人には、本場の酢漬けはすっごく酸っぱい事が多いです!
私は渡仏した当初、あまりの酸っぱさに毎回、涙目になっていました・・・苦笑

「escabèche(エスカベーシュ)」とは?

●スペイン、北アフリカを中心に、南フランス、イタリアなど、地中海に面した地域でよく食される前菜
●「酢を使った煮込み料理」に由来するカタルーニャ語「escabetx」が語源とされている
●伝統的な魚は、イワシやサバなど、傷みやすい魚を油と酢から作られるマリネ液で漬け込んだ料理(酢漬け)
●日本の「南蛮漬け」の様な酢漬け料理

目次

材料 (Ingrédients)

【材料】3〜4人前
・(刺身用)サーモン・・・150〜200gが目安
・塩・胡椒・・・適量
・(サーモン用の)小麦粉・・・適量
・揚げ油(サラダ油)・・・適量

《野菜の具》
・玉ねぎ・・・中1個
・人参・・・1本
・ピーマン・・・50g
・赤色、黄色パプリカ・・・各50g
 ※海外のピーマンやパプリカは大きいので1/4ほどが目安
・ラディッシュ・・・3〜4個
・にんにく・・・1片
・レモン・・・1/2個

《マリネ液》
・お酢(ホワイトビネガー)・・・100cc
・砂糖(グラニュー糖)・・・大さじ1
・塩・・・小さじ1
・水・・・90cc

《仕上げ用》
・オリーブオイル・・・大さじ1
・パセリ・・・適量

JAGAKO

Vinaigre blanc(ホワイトビネガー)よりもCondiment balsamique blanc(白バルサミコ酢)の方がまろやかな仕上がりになります!

作り方(Instructions)

《マリネ液》を作ります
●小鍋に《マリネ液》の材料を全て入れ、一煮立ちさせ、冷ましておきます。

サーモンを揚げます
●1cm幅くらいの厚さにサーモンを切り、塩・胡椒を片面だけふり、小麦粉を全体的にまぶして、薄く(底から2〜3cmほど)油を敷いたフライパンで、火が中まで通るくらい揚げ、クッキングシートを敷いたバットに入れ、油をよく吸わせておきます。

野菜の具材の準備
●玉ねぎはスライスし、人参は、千切りにして、水にさらしておきます。
●ピーマン、各パプリカは1cmほどの幅に細く切ります。
●ラディッシュとにんにくは薄くスライスします。
※スライサーを使うと均等に切れます

《マリネ液》と合わせる
●具材が全て入る保存容器を用意し、切り分けた野菜を入れ、冷ましておいた《マリネ液》を加え、よく味が馴染む様にまんべんなくかき混ぜます。

●最後に揚げたサーモンを入れ、さっくり(サーモンの身が崩れない程度)混ぜ合わせ、最後にオリーブオイルとパセリを散らしたら完成です。

●冷蔵庫で30分ほど冷やし、味が馴染んだら食べ頃です。

冷蔵で2〜3日間保存できます。

【本日の調味料】vinaigre blancホワイトビネガー)

《一般的には「vinaigre blanc(白い酢)」と呼ばれています》

フランスには、「Vinaigre(酢)」っと、言っても様々な種類の「お酢」があります。

その中でも、一般的によく「料理」で使われる「Vinaigre Blanc(ホワイトビネガー)」には、
「Vinaigre d’Alcool(アルコール酢)」、「Vinaigre Ménager(家庭・掃除用の酢)」など、すべて同じ「お酢」なのですが、それぞれ、酸性度(アルコール度数)が違います。

一般的に、酸性度が5%〜8%のVinaigre d’Alcool(アルコール酢)」は、家庭菜園で取れた野菜の汚れを除去する時や、ピクルスなどのマリネ液、白ワインの代替え品として使われます。
ちなみに、「Vinaigre de vin blanc(ワインビネガー)」も同じアルコール度数です。

そして、料理以外にも冷蔵庫内のお掃除など、それほど頑固ではない汚れの除去に使えるなど、ヨーロッパでは安価で購入できる製品です。

それから、スーパーの家庭用品売り場で見かける、酸性度10%〜14%の「Vinaigre Ménager(家庭・掃除用の酢)」は、料理ではなく、お掃除をするのに用いる「お酢」なので注意が必要です。

それも、酸性度が上がれば、「お酢」の匂いもきつくなるので、香りを気にする人は、酸性度の低い「お酢」を使うのがおすすめです。

JAGAKO

どうして、酸性度違う商品があるのか?

それは、ヨーロッパ独特の生活環境が影響しています。

ヨーロッパの地形には、石灰岩が多いため、ミネラル豊富な石灰層を通ってろ過された水が一般的で、ミネラル成分(カルシウムやマグネシウム)がたっぷり溶け込んだ「硬水」が時間の経過と共に、白く付着して固まってしまうため、小まめに除去しなければいけません。

そのために、役立つのが、酸性度の高い「Vinaigre Ménager(家庭・掃除用の酢)」です。

洗浄・消毒力、消臭・脱臭力、スケール除去などに優れた”魔法の製品”として、エコ掃除の必需品として万能なので、ヨーロッパでは欠かせないものです。

Vinaigre Blanc(ホワイトビネガー)の酸性度の違い・使い分け

●Vinaigre d’Alcool(アルコール酢)5%〜10%は、酸性度が低いので料理・食品に用いるお酢
●Vinaigre Ménager(家庭・掃除用の酢)10%~14%は、酸性度が高いため、お掃除、洗浄やスケール除去に有効なお掃除に用いるお酢

スケール除去とは?
●水に含有するカルシウムイオンやマグネシウムイオン、ケイ素などの無機塩類化合物の除去

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