Bonjour〜!!
南仏(なんふつ)在住のJAGAKOです。
「卵料理」と聞いて、一番はじめに思う浮かべるのはどんな料理でしょうか?
私は、母がよく作ってくれた、ふわっふわの甘めの厚焼き卵を思い浮かべます。
そして、日本へ帰国すると一番はじめに食べたい母の味でもあります。
一言で「卵料理」と言っても、人それぞれ生まれ育った地域や国によって違うと思います。
例えば、日本の朝食と言えば、熱々の白飯を食べるイメージがあります。
そして、それに合うおかずや副菜に、納豆と生卵、目玉焼き、厚焼き卵など、卵料理が多く、それに味噌汁などを組み合わせた、塩っ気のある朝食が一般的ですが、フランスは朝から塩っ気のある食事を摂りません。
例えば、フランスだと「Viennoiserie(ヴィエノワズリー)」と呼ばれる、Croissant(クロワッサン)、Pain au chocolat(パン・オ・ショコラ)、Pain aux raisins(パン・オ・レザン)など、バター、卵、牛乳、クリーム、砂糖を主に使った甘めのパンが定番です。
ただ、日本同様、朝は慌ただしいため、大人だとコーヒーだけの人もいるし、子供も買い置きの菓子パンやシリアルで簡単に済ませてしまいます。
そんな、フランスの朝食は質素で、がっつり日本人の様に朝からしっかりと朝食を食べませんが、ゆっくりできる休日や少し遅めに起床して、朝食とランチを兼ねたり、バカンスで過ごすホテルやレストランの朝食では、しっかりと朝食を堪能する事もあります。
そこで、よく目に付く食べ物に「卵料理」があります。
本日は、フランスで定番の「卵料理」をご紹介します。
Œuf poché(ウッフ・ポシェ/ポーチ・ドエッグ)
「Œuf poché(ウッフ・ポシェ/落とし卵)」は、外側はプルップルで、中はとろ〜りと半熟な「卵料理」です。
ゆで卵に比べて短時間で調理できるのが特長です。
沸騰したお湯に塩と酢を入れ、生卵をそーっと落として作ります。
はじめはコツが必要ですが、慣れればすぐに作る事ができます。
フランスだと、野菜サラダやライスサラダなどの上に乗っているのをよく見かけます。
日本だと、イングリッシュ・マフィンを半分に切り、カリカリに焼いたベーコンやハム、スモークサーモンなどを載せ、その上に、「ウッフ・ポシェ」を乗せ、最後に「Sauce Hollandaise(オランデーズ・ソース)」かけて食べる、「Eggs Benedict(エッグベネディクト)」が有名でしょうか。
Sauce Hollandaise(オランデーズ・ソース)とは?
卵黄とレモンの果汁、溶かしたバターを使用して乳化し、塩と黒コショウで少し味を整えて作るフランスのソース
Œuf à la coque(ウフ・ア・ラ・コック/半熟ゆで卵)
「Œuf à la coque(ウフ・ア・ラ・コック)」は、旅行へ出かけた時、ヨーロッパだとホテルの朝食でよく見かけます。
義理母のお家にお泊りすると朝食に作ってくれるので、息子から作って欲しいとせがまれ、専用のお皿を購入した事もあります。
上部だけ殻を割り、お好みの半熟な中身を、スティック状のパンなどで食べます。
なんだかちょっとお上品な食べ方がフランスっぽいですね。
Œuf mimosa(ウッフ・ミモザ/デビルド・エッグ)
「Œuf mimosa(ウッフ・ミモザ/デビルド・エッグ)」は、殻を剥いたゆで卵を真ん中で半分に切り、黄身だけを取り出し、その黄身にマヨネーズやマスタード、ハーブなどを混ぜ、ペースト状に味付けをし、それを白身の窪みに詰めた一手間のかかったお洒落な「卵料理」です。
元々は、パーティーなどでオードブルや前菜として提供されたのが始まりです。
フランスでは普段から食べられる料理というよりも「おもてなし料理」の一つとして振舞われる事が多いです。
Œuf brouillé(ウッフ・ブルフイェ/スクランブルエッグ)
「Œuf brouillé(ウッフ・ブルフイェ/スクランブルエッグ)」は、ボールに卵を割りほぐし、牛乳や生クリーム、塩・コショウで味を整え、熱したフライパンにバター(マーガリン)を入れ、溶けたタイミングで、卵液を流し込み、かき混ぜながら炒めた「卵料理」です。
日本のお弁当の定番卵料理「炒り卵」に似ていますが、「ウッフ・ブルフイェ」は、半熟状で加熱するのをやめてしまい、ふわふわの状態で頂く事が一般的です。
Œuf cocotte avocat(ウッフ・ココット・アボカド/アボカド卵)
「Œuf cocotte avocat(ウッフ・ココット・アボカド/アボカド卵)」は、アボカドを縦半分に切り、種を取り除き、卵を入れるくぼみを作り、オーブンで焼いた、とってもシンプルな「卵料理」です。
ちなみに、直訳すると”アボカドと卵のココット”と呼ばれていますが、cocotte(ココット)とは、ステーキとかでは食べにくい、硬い肉質の部位を野菜やワインなど調味料と一緒に煮込んだ料理の事を指します。
それから、cocotte(ココット)は、フランス語で「鍋」を意味するcasserole(キャセロール)とも表現されるので、「鍋のカタチをしたアボカドと卵」っと言う料理でしょうか。
フランスに住んでいると、スーパーの野菜売り場に行けば、必ずっと言って良い程、店頭に並んでいる、定番の果物(※野菜と区別されやすいですが、本当は果物)です。
アボカドは栄養価が高く、スーパーフードと呼ばれているだけあって、健康志向の人に人気です。
だからなのか?
日本では定番ではありませんが、フランス人に人気の「お寿司」は、ヘルシー食として捉えられているので、アボカドを使ったお寿司がメニューにあります。
そんなアボカドと組み合わせた「卵料理」は、前菜として、ダイエット食として食べられています。
あとがき
日本ほどではありませんが、フランスにもいろいろな「卵料理」があります。
「卵」は主に、朝食や前菜、デザートで多く使われます。
日本の様に、卵をメインにした、出し巻き卵、半熟味玉、ニラ玉、卵豆腐、茶わん蒸し、温泉卵など意外にも、カツ丼、親子丼など、メインの脇役だけど、なくてはならない存在感の「卵料理」が数多くあります。
だからこそ、日本食を作ると卵の消費が我が家では多いのですが、デザートやキッシュ系の料理を作らない限り、フランス料理だとあまり使用しません。
でも、栄養価の高いプロテインフードの「卵」は欠かせない食材のひとつです。
ぜひ、基本の「卵料理」をマスターして、応用したいですね。
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